人の幸せを願うことは精神成長(カルマ解消)と大きな関係があります。
そもそも、人間同士は思いが直接通じやすいため、自身の相手に対する感情は遠く離れていても通じます。
そのため、自身が相手を好きになれば好かれやすくなり、自身が相手を嫌いになれば嫌われやすくなります。
人間関係において、相手に対する思いは因果関係の上位にあるため、「人の幸せを願う」という一点を抑えることによって、良い関係を自然と築くことにもなるでしょう。
また、これらの事とは別の効果もあります。
今回の記事では、人の幸せを願う効果について詳細にお伝えいたします。
人の幸せを願うことで精神成長(カルマ解消)が起こる
冒頭で書いた、人と良い関係を築きやすくなる、以外にも、自身の精神成長を速める効果があります。
動画にもありますが、その原理を簡潔にお伝えしていきます。
(動画では前世と潜在的自我、表面的自我による個性の成り立ちについて解説していますが、こちらでは割愛いたします)
嫌いな人というのは自身に無い長所を持つ人であることがほとんどです。
そして、その人を嫌えば嫌うほどに「相手と同じになりたくない!」と、より一層、相手と逆の方へ向って生き、自身の今の性質を強める方向に行ってしまい、欠点が助長されることに繋がります。
具体例を挙げると、嫌いな人が古い伝統やしきたりを重んじる性質の人で、自身は革新的な性質を持っていたとします。
この場合、自身の欠点は「革新的ゆえに、行動にまとまりがなく熱しやすく冷めやすい」という事だったとします。
すると、嫌いな人を嫌えば嫌うほど、自身はより一層、行動にまとまりがなく熱しやすく冷めやすいということになるでしょう。
本当は、自身の革新的性質は保守的な人から学ぶことにより活かされるのですが、保守的な人を嫌うほどに「同じになりたくない」と逆の行動を取り続けてしまいがちです。
しかし、嫌いな人の幸せを願うようにすると自身の欠点を克服するような流れが人生上に生まれます。
精神的欠点の克服の流れが起きる
嫌いな人の幸せを願う習慣を続け、それが当たり前になってくると、極めて自然に人からの意見をより素直に聴きやすくなっていきます。
また、人の美点にもよく気が付くようになってくるでしょう。
すると、無意識にそれらを取り入れるようにもなるし、そもそも、人生が美点を取り入れられるような展開を起こしていきます。
人生は精神的欠点の克服のためにありますので、当人の精神にその準備が整えば、それを克服するための出来事を起こしてくれるのです。
革新的性質を持つ人の例を用いると、嫌いな保守的な人の幸せを日々願い(祈り)続けると、徐々に嫌いな気持ちが薄れていきます。
また、その過程で関係性が良くなり、逆に好意的な印象を持つようになってくるかもしれません。
いずれにせよ、自身にとってその人は苦手で無くなってくるのですが、そうなるほどに、飽きっぽいのが欠点であった自分が習慣化などに力を入れるようになったりします。
また、革新的ゆえに「多くの人が興味を持つもの(映画)に対する反発心」があった場合、多数の人の意見を上手に取り入れられるようになっていくかもしれません。
また、そうなるための人生展開も起こってくるでしょう。
このような形で、人の幸せを願い続けることで精神成長(カルマ解消)の効果が得られます。
この過程をイメージで把握するのに良い例えがあります。
映画やアニメなどで『自身の陰が現れ、闘いになるが、最終的には相手を愛の想いで包み込むことにより勝利し、陰と自分は統合され、より良い自分になる』という内容は頻繁に用いられますが、僕達は他者との関係により、これと同じことをしていると思って良いでしょう。
人は大きな自我を得て、精神成長を果たすほどに自身と他者の価値を同一に観るようになっていきますので、広い意味では、まさに例えどおりなのだと思います。
嫌いな人(自身には無い長所を持つ人)を愛の想いで包むことは、まるで融合するかのように、自身の欠点が克服されていきより良い自分になるきっかけになっています。
そこで気になるのは具体的な方法ではないでしょうか?
日々、関わる人達の幸せを願うようにする
まずは日々接する人達の幸せを願うことから始めるのが良いと思います。
これは通勤時間など決まった時間にしっかりと「幸せを祈る時間」を取ることが大切でしょう。
このように出来事が起こる因果関係において上位の概念ほど、その大切さを忘れてしまうものですので、日々の習慣に固定するつもりでやる方が良いと思います。
そして、「〇〇さんに幸あれ!」というような形で、心の中で念じるのが良いと思います。
できるならば、相手の笑顔などをイメージしても良いでしょう。
また、人に対して嫌な気持ちを感じた瞬間に、「〇〇さんに幸あれ!」といった形で、その都度思い直すようにすることが大切だと思います。
多くの人は自身の能力不足などを嘆くことが多いですが、世界に良い影響を及ぼすという点において、一つのスキル・能力を極める以上に、関わる人達の幸せを願えるほうが明らかに高度の概念であり、高次元における価値を発揮しているのは間違いないと思います。
ちなみに、家庭環境が悪くて親を憎みながら自我を形成してきた場合、その親の幸せを願うことは自我解消に繋がり、精神成長を引き起こすという事実もあります。
憎んでいた親の幸せを願う効果
家族となると、自身の自我形成に大きく関与していますので、さらにその家族に向けた思いなども自身の自我を形作っています。
例えば、親が浪費家ゆえに金銭苦を経験し、憎んでいた場合では、その恨みの思いが自身の「私は堅実に生きる!」という自我形成に繋がることがあります。
ただ、この堅実な自我というのは自身の貯金を守ることには良く作用しますが、お金に対する不安などを大きくさせる根源にもなります。また、堅実な自我があるゆえに、自分や他者のために使った方が良い時でも使えない結果になるでしょう。
この場合、その自我が形成された原因である親の幸せを願い続けることによって、親を恨んだことにより形成された自我は解消され、徐々に堅実な自我が解消されていくでしょう。
すると、お金の不安は少なくなり、自身や他者のために自由にお金を使えることにも繋がるでしょう。
このように誰かに向けた恨みの思いにより自我が形成された場合、その相手の幸せを願うことにより精神成長(カルマ解消)が起こることもあります。
以下の記事では今回の記事に関連した、精神的欠点の克服というテーマで書いております。