今回は引き寄せの法則がうまくいかない理由についてお伝えいたします。
人間の想念には力があり、イメージした事は叶うという側面はあると思います。
しかし、実際の所、イメージした事が叶う事例はごくわずかなのが間違いない所でしょう。
これは、カルマの法則による、「出来事を通じて因果関係をしっかり理解させようとする原理」が背景にあるためだと考えています。
今回の記事では、カルマの法則における上記の原理について、また、引き寄せの法則の良い使い方についてお伝えいたします。
引き寄せの法則が上手くいかない根本的な理由
カルマの法則は人間の精神の進歩を促進するものであり、出来事を通じて道理(事実をベースにした考え方)を学ぶほどに様々な面において良い結果が出るようになっています。
常識の違う、あらゆる国の様々な種族の人であっても、「道理(事実関係)から最適な行動を考える」というプロセスを辿る点は誰もが同じです。
これはどの立場の人にもカルマの法則が普遍的に働いているがゆえのことだと思います。
それで、引き寄せの法則はこの「道理(事実関係)から最適な行動を考える」という所から外れてしまいやすいがゆえに、上手くいかない部分が多いのです。
具体例を挙げますと、「素敵な彼女が欲しい」と思って、とある男性が日々、彼女とデートしている場面などをイメージし続けていたとします。(アファメーションによってそれをする場合も同様)
しかし、道理を基に考えれば、素敵な彼女をつくりたい場合、やる必要のあることは『素敵な女性から観て魅力的な自分になること』でしょう。
この場合ですと、身だしなみを研究する・思考力を高める・女性と多く接するようにして女性心理を研究する、など、様々なやり方があると思いますが、そうした行動が大切になると思います。
ただ、素敵な彼女とデートする場面をイメージすることにフォーカスが向きすぎているので、こうした行動を取る事ができません。
そのため、道理に合わないので叶う方向にはいかないのです。
また、そもそも、イメージした事で因果関係を飛ばして、素敵な彼女が出来て(願望が叶って)しまったら、その人の学びや長期的な未来はめちゃくちゃになってしまうでしょう。
これは法律の勉強をしている人に対して、間違った法律を真実だと信じ込ませてしまうことに相当します。
とても危険な事ですので、カルマの法則は「道理に適わない行為」によって、あまり上手くいかないように導いています。
実は、人に優しい良い生き方をしている人ほどに、道理に適わない行為では上手くいかないようになっています。
その結果、その人は長期の未来にとって良い性質を身に着けることができるでしょう。
ただ、引き寄せの法則(望む未来をイメージする事)自体は、ある種、道理に適う一面もあります。
というのも、実際に、人の想念は実現する部分もあるからです。
次に、引き寄せの法則の良い実践方法についてお伝えいたします。
引き寄せの法則の良い実践方法
多くの場合、望む最終的な結果をイメージしたり、叶うように願ったりすると思うのですが、これでは物事の因果関係を学ぶプロセスに反してしまいます。
そのため、階段を進むように、一段一段先をイメージしていく事をおススメいたします。
(イメージしにくい事に関しては、日々、言葉などで心の中で願うと良いと思います)
素敵な彼女をつくりたい男性を例にすると、身だしなみを整える事から始める場合、まずは「身だしなみを意識できるマメさが欲しい」といった事を願うか、実際に格好よくなった自分をイメージすると良いと思います。
こうした事は実際に手をつけることができますので、道理の上でも実現しやすく、想念が有効に働きやすいです。
想念は、道理の上で実現可能、という前提で有効になりやすいからです。
例えば、トイレに行きたいと思ったらすぐにトイレにいく事が叶うのは、トイレにいける環境にあるので行きやすいという道理があるからです。
このように、実現可能な範囲において引き寄せの法則を使うことが大切になるでしょう。
ただ、「今、実現不可能な範囲で引き寄せの法則を使うことは無駄」と断言できるものではなく、あくまでも、願望を叶えたい場合は今、実現不可能な範囲(大きいビジョン)でイメージし続けるのではなく、実現可能な範囲におけるイメージもした方が良いという事です。
というのも、今の時点で実現不可能なイメージ(大きいビジョン)は大きな視点から観ると、それはそれで有効性があり、そちらの方向を目指すための根底のやる気には繋がるからです。
しかし、いざ、目指すためには実現可能な範囲のイメージ(小さなビジョン)が大切になりますので、それらから始める方が道理を学ぶにも適しているので、カルマの法則によるサポートも得られやすいのです。
ただ、実際の所、願望を叶える方法には普遍性の高いもの(どの立場の人でも願望を叶える方法)は存在していないのが事実だと思います。
なぜなら、普遍性の高いカルマの法則上、願望が叶わないことで成長する立場の人もいれば、願望が叶わないことで成長する立場の人もいるからです。
これらの事実を踏まえた良い考え方についてもお伝えいたします。
どの立場においても価値を発揮する対象を望む
これの代表格が「思考力」という概念です。
誰しも道理を基に最適な答えを探すというプロセスを辿っており、その精度を高める事はおおよその人にとって大切な事です。
それがゆえに、願望を叶える以上に、この『道理を基に最適な答えを探る力』を求めるという事が大切だと思います。
というのも、願望を叶える場合でも、叶わない中で精神成長を遂げる場合においても、道理を基に最適な答えを見つけるプロセスに変わりはないからです。
それほどに普遍性の高い概念ですので、こうした、どの立場においても価値を発揮する対象を望むのが良いと思います。
カルマの法則は普遍性的に価値の高いもの(絶対的価値のあるもの)を身に着けられるように人間をサポートしていくので、それが成就すべく、様々な面におけるサポートが受けられます。
以下の記事では、今回の記事に関連して「人生では価値の高い願いほど叶いやすい」というテーマでお伝えしています。